米中激突の東アジア、問われる日本の進路 2-1

 第17回全国地方議員交流研修会 ■ PART2 パネルディスカッション

沖縄での米軍基地と県民生活の実態

うるま市議会議員(沖縄県)国吉 亮

 はい。よろしくお願いします。
 沖縄県うるま市は、地図で説明するとちょうど沖縄県の真ん中にあたります。
 今日は沖縄県うるま市の基地の現状ということで6点報告したいと思います。
 まず1番目です。
 うるま市では、今年6月10日に、米軍基地キャンプ・コートニーからPFOSという有害成分を含む汚染水が流失しました。このPFOSという成分は人体に悪影響を引き起こし発がんの可能性があり、奇形児が生まれたりする大変恐ろしい物質です。
 また、キャンプ・コートニー米軍基地は石油備蓄機能の役割を果たし、沖縄県の地下に配管を通し、お隣の市町村の普天間基地、嘉手納基地に石油を送っています。いわゆるジェット燃料で、軍で使われる燃料がこの地下を通っている状態です。
 ここで万が一事故などが起こってしまった場合には、県中部全域が爆発する可能性があるわけです。
 2点目は原子力潜水艦の問題です。ホワイト・ビーチ米海軍港湾施設は原子力潜水艦が寄港し、放射能漏れなどの事件・事故の不安を感じています。
 そして、3点目。津堅島訓練場水域でパラシュート降下訓練が現在も行われています。世界広しといえどもここだけでしょう。日常的に船舶が航行する海域で、ヘリコプターから米兵が降下する訓練が行われています。
 また4つ目。うるま市では3年前に米兵による女性強姦殺人事件がありました。その20歳の女性は強姦され、殺害され、そして死体遺棄という悲惨な事件です。
 5点目は、うるま市に隣接している隣の金武町での実弾演習についてです。米軍の実弾演習が今でも行われ、これまでにその演習による山火事や、実弾が民家を直撃するといった事件・事故が起こっています。
 最後に6点目。基地の経済効果ですが、うるま市に対する波及効果は、かつてはかなりのパーセンテージがありました。しかし今では5%を切っている状態です。
 いずれにしても、米軍基地は私たちの安全・安心を守らず、実際には私たちは被害に遭っています。
 私たちはこうした実情を広く全国に訴えていくことがこの問題の解決につながると信じています。
 以上、現場からの報告でした。