沖縄:米軍属による凶悪殺人犯罪を糾弾

米軍属による凶悪殺人犯罪を糾弾し
日米両政府に米軍基地撤去を求める決議

 沖縄で、米軍関係者によって またも尊い命が奪われた。今年成人式を迎えたばかりの希望に燃えた若い女性の命である。

 4月28日から行方不明のうるま市大田の会社員島袋里奈さん(20)が5月19日に遺体となって発見され、嘉手納基地内で働く元米海兵隊員の軍属が逮捕された。在日米軍の74.46%を沖縄に押しつけてきた結果であり、日米両政府の責任は極めて重大である。

 彼女の恐怖と絶望は如何ばかりであったろうか。私たちは、ご家族をはじめとする沖縄県民の悲しみと怒り、悔しさを分かち合い、日米両国政府に対し、怒りを込めて強く抗議する。

 米軍関連の犯罪が起こる度、日米両政府は「綱紀粛正」を口にしてきたが、何の抑止力にもならず犯罪は繰り返された。米軍基地撤去だけが唯一の有効な再発防止策である。私たちは、全ての日本国民に沖縄県民とともに日米両政府に抗議し、米軍基地撤去の闘いに立ち上がるよう呼びかける。

 1972年の復帰から2015年までの43年間の米軍関係者による犯罪検挙件数は5896件。うち殺人、強盗、強姦、放火などの凶悪犯は574件と10%近くを占める。

今年3月にも那覇市内のホテルで米兵によって観光客の女性が暴行される事件が起きたばかりである。

 敗戦から71年が経つというのに、沖縄県民が米兵や米軍属の凶悪犯罪に脅えて暮らさねばならない現状は まるで占領下であり、とても独立国とは言い難い。日本政府は、国民の生命と財産を守るため、対米従属から脱却して米国にはっきりと要求せよ。

 昨年、安倍政権は国民多数の反対を押し切り、集団的自衛権の行使を可能とする安保法を強行成立させた。今後はアメリカからより一層の基地負担が求められ、沖縄ではアメリカの対中国戦略により、米軍と自衛隊の強化が進められる。辺野古の新基地建設はその象徴だ。

 もはや、沖縄県民の忍耐は限界を超えた。

 米軍属による沖縄県民殺害に怒りを込めて糾弾し、日米両政府に強く抗議するとともに、問題の根源である米軍基地そのものの撤去のために闘うことを決議する。

 また私たちは、沖縄が日米同盟強化の犠牲となっている現状を容認せず、日本の安全で平和な未来を切り拓く独立・自主の新たな進路を選択するよう、全国民に呼びかける。

2016年5月21日
自主・平和・民主のための広範な国民連合
(第22回総会第3回 全国世話人会議)

国民連合ではこの問題に対し、各団体でのとりくみ、とりわけ地方議会での決議を呼びかけています。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする